厚生労働省(国立感染症研究所)では、地方衛生研究所と協力しつつインフルエンザの流行予測やワクチン接種計画の作成を行っています。その基礎資料を作成するため、山形県(衛生研究所)では、同省の依頼により、各世代の皆様の血清をいただいて、インフルエンザの抗体価測定(免疫の強さの程度)を行い、同省に報告しています。

  本年度も多数の県民の皆様のご協力をいただき、平成28年6月〜10月に代表的なインフルエンザウイルス抗原に対する抗体保有状況の調査を実施しましたので、結果をここに公開します。
(1)2009年に新型として発生し、現在では季節性となったA/H1ウイルスに対する抗体保有状況

 抗原として、ワクチンとして使用されているA/カリフォルニア/7/2009を使用しました。
 有効防御免疫の指標とみなされる1:40以上の抗体(図中の赤色)保有状況は、25.0-78.4%でした。
  (2)季節性インフルエンザA/H3(いわゆる香港型)に対する抗体保有状況

 抗原として、ワクチンに使用されているA/スイス/9715293/2013を使用しました。
 有効防御免疫の指標とみなされる1:40以上の抗体(図中の赤色)は、17.5-75.0%でした。
(3)季節性インフルエンザB型に対する抗体保有状況

 抗原としてB/プーケット/3073/2013とB/テキサス/2/2013を使用しました。
 B/プーケット/3073/2013に対しては、有効防御免疫の指標とみなされる1:40以上の抗体(図中の赤色)は、0-54.9%でした。
 B/テキサス/2/2013に対しては、0-20.0%でした。

  2016/17シーズンのインフルエンザシーズンの流行予測に関しては、0-4歳(39名)、5-9歳(33名)、10-14歳(31名)、15-19歳(14名)、20歳代(51名)、30歳代(65名)、40歳代(97名)、50歳代(62名)、60歳以上(4名)、合計396名の県民の皆様にご協力をいただきました。どうもありがとうございました。また検査の実施にあたっては、保護者の皆様・関連医療施設のスタッフの皆様のご配慮をいただきました。あわせて御礼申し上げます。

  なお、全国の集計結果につきましては、国立感染症研究所のホームページをご覧下さい。

平成4年度以降の結果をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい。

皆様のご協力どうもありがとうございました