1998-1999年の山形県内のインフルエンザの流行は、A香港型とB型が主体の混合流行でした。Aソ連型は1株しか検出されませんでした。


  1999-2000年シーズンは、12月末にA香港型とAソ連型が検出され、流行の立ち上がりは年内にとらえられました。その後、A香港型とAソ連型(Aソ連型が優勢)の両者が分離され、1月末から2月はじめにピークを作り、しだいにウイルスは検出されなくなりました。B型は1株も分離されませんでした。しかし、検出がまれなインフルエンザC型が、2月に1例最上地方で検出されました。


  2000-2001シーズンは、流行の立ち上がりが遅く、1月末に初めてウイルスを検出しました。ウイルスの検出は低く推移しましたが、例年ならば流行が終息に向かう3月になって患者が増え、その後も患者発生が5月まで続きました。型としては、A香港、Aソ連、B型の混合流行でした。


  2001-2002シーズンは、2月にかなりの患者発生が見られました。しかし、ピークは2000-2001シーズン同様、3月にずれこみました。A香港、Aソ連、B型の混合流行でしたが、3月以降は主としてB型(ビクトリア系統)の流行となり、ウイルス分離は6月まで継続しました。


  2002-03シーズンは、12月からすでにA香港型とB型(ビクトリア系統)の両者が検出され、1月に両型の混合流行のかたちでピークを形成しました。その後患者は漸減していきました。1-2月にピークを作る現象は、1999-2000シーズンまでの特徴に似ていましたが、流行当初からA香港型とB型が拮抗するかたちで流行したというのは、これまでに見られないパターンでした。


  2003-04シーズンは、11月からA香港型が検出されました。しかし、その後の患者数増加はゆるやかで、4月まで散発的な患者発生が継続しました。4月に3名の患者からB型も検出されました。4月中旬から5月にかけて、インフルエンザC型が25名の患者さんから分離され、県内でかなり大きなC型の流行があったものと考えられます(図示されていません)。


  2004-05シーズンは、まず10月に2株B型が検出されました。しかし、その後分離はとだえ、1月からようやくウイルスが分離されるようになりました。2月から3月にかけてA香港型とB型の流行がピークとなりました。Aソ連型は2月と3月に1株ずつ分離されるにとどまりました。ウイルス分離はA香港型、B型ともに5月まで続きました。

  2005-06シーズンは、11月からA香港型による流行が立ち上がり、1月-3月はA香港型とAソ連型の混合流行となりました。3月以降はB型も分離されました。C型も1月1件、4-6月に1,2,3件と散発的に分離されました。
 
皆様のご協力どうもありがとうございました