検体の採取・輸送について

1)細菌検査

ア.
糞便
  排泄直後の糞便を適量、輸送培地(キャリーブレイアー培地等)に採取して下さい。

イ.鼻咽頭拭い液
  滅菌綿棒で鼻腔あるいは咽頭をよく拭い、輸送培地中(アミー培地等)にその綿棒を深部まで突き刺し、容器の口のところで棒をおり、ただちに栓を固く閉めて下さい。

ウ.髄液、血液
  髄液は0.5mlを無菌的に採取し、ただちに輸送培地(トランスアイソレーション培地等)に接種します。血液は2-5mlカルチャボトルに無菌的に接種します。

エ.保存及び輸送方法
  できるだけすみやかに検査機関に搬送して下さい。検体は原則として凍結しないで下さい。室温での保存・輸送をお願いします。
2)ウイルス検査

  可能な限り発症して早い時期抗生物質投与前に検体を採取することがウイルス検出のための大前提です。

ア.検体の採取

鼻咽頭拭い液
  滅菌綿棒で鼻咽を強く拭い、輸送用液体培地(衛生研究所で調整、原則として保健所で配布)に入れ、良く混和して綿棒を捨てるかまたは綿棒の柄を折って先端をそのまま入れてフタをして下さい。
 
糞便
  約1-2gを採取し、乾燥しないようにして滅菌容器に入れて下さい。

尿
  無菌的に2-3mlを採取して滅菌容器に入れて下さい。

髄液
  無菌的に2-5mlを採取して滅菌容器に入れ密封して下さい。

結膜擦過物
  滅菌綿棒で下眼瞼結膜を強くこすり、鼻咽頭拭い液同様に輸送用保存液に入れて下さい。

イ.保存及び輸送法

  検体はできるだけ速やかに検査機関に搬送して下さい。検体は原則として凍結しないで下さい(ウイルスが死滅します)。4℃(冷蔵)の条件で保存・輸送をお願いします。

ウ.患者調査票の記入

  検査を適切に行うため、感染症発生動向調査票を記入の上、検体に添付して下さい。また、検体には必ず患者氏名をマジックなどで記入して下さい。

エ.血清検査

  必要に応じて血清検査を実施します。可能ならば血清の採取をお願い致します。ウイルスが検出されれば血清検査は行いませんが、血清検査の実施が必要な場合には再度回復期の血清の採取をお願いすることがあります。

3)検査に必要な書類

   微生物部への検査依頼にあたり、必要な書類をこちらからPDF形式で入手することが可能です。ご利用下さい。
  @一般依頼様式
  Aつつがむし病検査依頼様式(つつがむし病検査の依頼には@一般依頼様式も必要です)
  B病原体調査票様式
  C細菌ウイルス分与依頼様式及び受領様式
  検査や検体の取り扱いに関して、ご不明な点については、山形県衛生研究所微生物部(ファックス023-641-7486)までお問い合わせ下さい。