エンテロウイルス71型は、夏かぜをおこすウイルスの仲間です。通常は、手足口病などの病気をおこし、命にかかわることはありません。しかし、20世紀の後半、合併症(脳炎)をおこし、1997年にマレーシアで3名、大阪で3名、1998年に台湾で50名が死亡、その他多数の重症患者がでるなど、多くのこどもが、義性となりました。このようなことから、現在ウイルスの疫学研究やワクチン開発などの対策が必要と考えられています。 |
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1998年から2003年まで、山形県でもエンテロウイルス71型は毎年夏を中心に検出されています。2003年の検出数は特に多くなっていました。 遺伝子がどのように変化しているかを調べたところ、1-2年でC2→B4→C2→C4→B5と置き換わっていることがわかりました。 (参照:J.Clin.Microbiol.43:6171-6175,2005) |
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このように山形で認められた遺伝子と同じタイプのウイルスは、広く環太平洋、特に東南アジア地域に分布していることがわかりました。 これらのことから、手足口病(脳症)の病原ウイルスとしてのエンテロウイルス71型は、日本と東南アジア諸国のあいだで、ヒトの移動とともに行き来しているものと考えられます。 しかし、幸いにも山形県では重症化し亡くなった症例は報告されていません。 |
衛生研究所では、さらに詳細にエンテロウイルス71型の遺伝子変化と病気の関係について調査を続けていきます。 |
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