(画像クリックで、最新版COVID-19時空間三次元マップにジャンプします)
更新情報
- 2020.12.21
- ① 最近の感染の広がりをわかりやすくするために、2020年10月までと2020年11月以降の2つのマップに分割しました(2020年10月までのマップは、別ページで表示することとしました)。
② 「COVID-19時空間三次元マップからわかること」の内容を更新しました。
- 2020.12.18
- 福祉施設での感染をピンク矢印で示すことにしました。
- 2020.12.11
- 飲食店での感染を水色矢印で示すことにしました。
- 2020.12.7
- ① 院内感染を黄色矢印で示すことにしました。
② 日付の区切りを2か月ごとに変更しました。
- 2020.11.26
- 感染経路不明の感染者に"?"をつけるよう仕様を変更しました。各地域における感染者の集積に加え、"?"がどの程度出現しているかを見ることで、市中への感染の広がりの可能性を知ることができると考えられます。
COVID-19時空間三次元マップ公開の目的
山形県衛生研究所では、公衆衛生を担う研究機関という使命のもと、東北大学大学院環境科学研究科(
https://nakaya-geolab.com/)と共同で、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の県内発生状況を時空間的に俯瞰(ふかん)できる仕組みを構築しました。この度、以下2つの目的により、本仕組みをホームページ上で公開することとしました:
- 山形県におけるCOVID-19発生の時間的推移と地理的拡大状況を同時に示すことで、COVID-19流行の全体像を示すこと
- 得られた結果を分析することで、今後の山形県におけるCOVID-19感染予防対策に生かしていくこと
今後、山形県内で感染者が発生する都度、最新の情報を公開していきます。
なお、本情報は、これまでの感染者の発生状況を示したうえで今後の感染者の発生を抑えていくことを目指して公開しています。したがって、誹謗(ひぼう)・中傷(ちゅうしょう)・詮索(せんさく)の目的で本情報を閲覧・利用することは一切おやめください。
COVID-19時空間三次元マップの内容説明・利用方法
COVID-19時空間三次元マップ(以下、本マップ)は、山形県・山形市のホームページに公開されているプレス発表資料および記者会見資料を基に作成しています。
本マップの内容説明
- 平面上に山形県地図に対応する地点を、垂直方向に日付を示しています。
- 本マップ中の四角い点は、感染者の居住地市町村を示しています。具体的には、感染者が居住または滞在する市町村の代表点から、重なりを避けるために無作為にズラした位置を表示しています(感染者の居住地そのものを示しているわけではありません)。
- 点の色は、赤が39歳以下、灰色が40~59歳、黒が60歳以上です。
- 縦軸の日付は、発病日で示しています。無症状や発病日不明の場合は、陽性確定日から5日*引いて示しています。 *本県有症者の発病日から検査確定日までの日数の中央値
- 点と点を結ぶ色付き矢印は、感染者間の関連性を示しています。赤は家族内感染、青は会社での感染、黄は院内感染、水色は飲食店での感染、ピンクは福祉施設での感染、緑はその他(友人間感染など)です。なお、これら関連性は、疫学調査の結果「推定」されたものであり、確定的な事実ではない点をご了承ください。
- クラスタについては、便宜上、発病日が最も早い感染者とその他の感染者を矢印で結んでいます。
- 県外との接点があった場合、灰色矢印と都市名の情報を追加しています。県外との接点とは、具体的には、県外から来県した方と接触した、県外を訪問して帰県後に感染が判明したなどです。
- 感染経路不明の場合、灰色矢印と"?"を付しています。
本マップの利用方法
- 本マップ中でマウスを左クリックした状態で動かすことで好きな角度に回転します。
- マウスのホイール(ミドルボタン)で、本マップを拡大・縮小します。
(マウスを用いないスマートフォン等の機器では地図を動かすことができません、ご了承ください)
なお、本マップを閲覧するためには、
無料JAVAソフトウェアが必要になります。
2020年11月以降の感染者発生状況
2020年3~10月のデータは
こちらをクリックしてご覧ください(別ページにジャンプします)。
COVID-19時空間三次元マップからわかること
- 山形県の第一波(2020年3~4月)では、確認できただけで4つの県外との接点があり、うち2つは、その後のクラスタ形成につながっていました。
- 2020年5~10月は、県外からの新型コロナウイルス輸入例が散見されたものの、散発もしくは小規模の感染拡大でとどまっていました。このことから、COVID-19感染予防対策の徹底は、感染拡大の最小化につながると示唆されます。
- 2020年11月以降は、村山地域(内陸側)および庄内地域(海側)それぞれにおいて、関連性不明(マップ中に"?"で表示)の感染者が複数観察された後に、急速な感染の広がりがみられています。したがって、特定の地域で関連性不明の感染者が複数出た場合、当該地域にお住いの方々は、市中での感染の広がりを想定したより一層の感染予防対策を実施していくことが必要と考えられます。
- 全期間を通じて、家庭内での感染の広がり(マップ中に赤矢印で表示)が感染連鎖の要因となっています。家族にわずかでも新型コロナウイルスに感染した可能性がある方がいる場合は、家庭内での感染拡大防止策を徹底することが重要です(対策の詳細は、家庭内でご注意いただきたいこと ~8つのポイント~(厚生労働省)を参照ください)。
- 全期間を通じて、COVID-19が流行している都道府県(以下、COVID-19流行都道府県)と山形県との間での人の往来が、感染者やクラスタ発生の一つのきっかけになっています。 COVID-19流行都道府県に行く必要が生じた山形県民の方々は、訪問地で感染しないための行動・対策を事前に決めて実行し、帰県後は自身がCOVID-19に感染しているかもしれないという意識で慎重な行動をとることが重要です。また、COVID-19流行都道府県から山形県に来る必要が生じた方は、山形県に新型コロナウイルスを持ち込まないための最大限の対策をしていただくことが必要と考えられます。
山形県のCOVID-19の流行を抑えていくために
本マップの分析結果から、山形県においてCOVID-19の流行を抑えていくための方策は以下2点に要約されると考えられます。
- COVID-19流行都道府県からの新型コロナウイルスの持ち込みを抑えていくこと
- COVID-19がどのような感染症か、また、どのような感染予防対策が有効かを理解し、新型コロナウイルスが県内に持ち込まれたとしても、そこから広がらないような対策を各個人、家庭、会社、施設、学校などで実行し続けること
COVID-19流行都道府県からの持ち込みを抑えていくためにどのような行動をとればよいかは、経済活動との兼ね合いもあり非常に難しい部分がありますが、各自治体の首長(しゅちょう)の意向に従うことは、正しい対応であると考えられます。
例えば、山形県であれば、山形県知事からのメッセージに沿った行動をとることが正しい選択と考えられます。そのメッセージを含む、山形県のCOVID-19対策については、
山形県ホームページにまとめられています。

(画像をクリックすることで、別ページで山形県ホームページが開きます)
また、COVID-19がどのような感染症か、どのような対策が有効かについても、様々な情報が乱立しており何を信じればよいか迷っている方もおられるかもしれません。こちらについても、自治体が発出する住民向け情報は間違いない情報であると考えられます。
例えば、山形県であれば、山形県ホームページ内に、感染症の専門家でない一般の方にも理解していただきやすいようにまとめた
「新型コロナウイルス予防の手引き」がありますので、そちらをお読みになることで、正しい知識を得て、感染予防対策を知ることができます。

(画像をクリックすることで、別ページで手引きが開きます)
加えて、山形市では、COVID-19予防の4つの大事なポイントを簡潔にまとめた
「新型コロナウイルス感染予防マニュアル」を公開しています。

(画像をクリックすることで、別ページでマニュアルが開きます)
人類は、これまでも様々な危機に直面しながら、それを乗り越えてきました。
この度のCOVID-19流行に関しても、これまで起きたことを振り返り、今後どう対応すればよいかをそれぞれの方がそれぞれの立場で考え・準備することが収束のために重要と考えられます。本ページが、COVID-19の前向きな対策にわずかでも役立てば幸いです。
本ページは、山形県衛生研究所および東北大学大学院環境科学研究科が作成し、作成にあたっては山形県内保健所(村山、最上、置賜、庄内、および山形市保健所)および山形県健康福祉部に協力いただきました。
公開開始日:2020年8月26日