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山形県衛生研究所は県民の皆様の健康と安全のために活動しています。

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〒990-0031 山形県山形市十日町1-6-6

調査研究Research

自然毒食中毒関係

  • 山形県では山菜やキノコに親しむ人々が多い一方で、山菜の時期にはトリカブト、キノコの時期にはツキヨタケなどの誤食による食中毒が過去に多数発生しています。このような背景から、これまでトリカブトやツキヨタケに含まれる毒成分の分析法や毒性研究に取り組んできました。また、トリカブトやツキヨタケ以外にも山菜や食用キノコと誤って鑑定する事例の多い有毒な植物やキノコに含まれる毒成分についても研究しています。
 
トリカブト(若芽)

トリカブト(若芽)

トリカブト(花)

トリカブト(花)

ツキヨタケ

ツキヨタケ










  • 近年、全国的に「緑化したジャガイモ」や「スイセン」など身近な植物による食中毒が多数発生しています。理化学部では、幅広い食中毒に対応するための自然毒一斉分析法(*1)の研究にも取り組んでおり、実際に有毒植物等による食中毒が疑われる事件が発生した場合には検査を実施しています。また、有毒なものとそうでないものの鑑別方法も研究しています。

    *1 有毒植物や有毒キノコに含まれる複数の毒成分を1回の分析で定性、定量を行う分析方法
  • 園芸植物の誤食
     最近、スイセンをはじめとする園芸植物を野菜や山菜と誤って食べてしまう食中毒が多いようです。畑や家庭菜園では栽培している区域を明確に分けるようにし、誤食の防止に努めるようにしましょう。
  • ジャガイモ
     ジャガイモが原因となった集団食中毒が毎年のように発生しています。小学校等で発生した事例も複数報告されています。
     「未熟で小さいもの」、「光が当たって緑色になった部分」、「芽と芽の根元」には有毒成分が多く含まれていますので、調理前にしっかりと(少し多めに)取り除くと予防につながります。また、家庭菜園などで栽培するときには、イモに光が当たらないように土寄せをしっかりと行うことも重要です。
  • 参考になるウェブサイト
     誤食しやすい山菜とキノコ
     山形県における有毒植物・毒キノコによる食中毒の発生傾向
     厚生労働省『自然毒のリスクプロファイル』

機能性食品関係

  • 山形県には特産品といわれる野菜、果物、季節の山菜やキノコなどの食材が数多くあります。その中から健康保持増進につながる新たな機能性をもつ食材の探索を行い、有効成分を分離する等の調査研究を行っています。これまで調査研究を行った県産食材は食用菊、紅花、うこぎ、コシアブラ、マリーゴールド、ブナハリタケなどがあります。
    食用菊(もってのほか)

    食用菊

    (もってのほか)

    紅花

    紅花

    マリーゴールド

    マリーゴールド


化学物質食中毒:ヒスタミン関係

  • 高濃度にヒスタミンを含む食品(主に魚類、魚類加工品)を食べることで、「顔の紅潮」や「じんましん」、「発熱」などいわゆるアレルギー様症状を発症する食中毒です。ヒスタミンは鮮度の低下した食品中で生成され、また、一旦生成されてしまうと加熱調理しても分解されません。ヒスタミンによる食中毒は毎年報告されています。
  • ヒスタミン食中毒報告数(厚生労働省ウェブサイトより引用
       事件数 患者数 
     2011  7 206 
     2012  9  113
     2013  7  190
     2014  7  61
     2015  13  405
     2016  15  283
  • このようなことから理化学部でも、ヒスタミンを迅速かつ正確に分析できる手法の検討を行っています。また、食品中でのヒスタミン生成を抑制ための研究も行っています。

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